論文のタイトル: CO2 Methanation via Amino Alcohol Relay Molecules Employing a Ruthenium Nanoparticle/Metal Organic Framework Catalyst(CO2のメタン化のための触媒 - ルテニウムナノ粒子/金属有機構造体を用いる)
著者: Xinjiang Cui, Serhii Shyshkanov, Tu N. Nguyen, Arunraj Chidambaram, Zhaofu Fei, Kyriakos C. Stylianou, Paul J. Dyson
雑誌: Angewandte Chemie International Edition
巻: 59巻
出版年: 2020年
背景
1: 研究の背景
CO2活用は地球温暖化対策として重要な課題
CO2のメタン化は有用な水素キャリアとして注目
2: 従来法の課題
直接メタン化は8電子過程で反応が困難
高温条件が必要で副生成物が生じる
3: 研究の目的
アミノアルコールを介した間接メタン化法の開発
高活性・選択的な固体触媒の探索
方法
1: 触媒の調製
Ru前駆体をMOFに含浸し、Ru ナノ粒子を形成
TEM、EDXによりキャラクタリゼーション
2: 反応評価
オキサゾリジノンをモデル基質に用いた
ガス生成物はGC-TCDで定量
3: 反応条件の最適化
温度、水素圧力、溶媒の影響を評価
再現性と触媒活性の評価
結果
1: Ru ナノ粒子の特性
MOF上に1.5-3 nmの狭い粒径分布
XPSで金属Ruの存在を確認
2: 触媒活性
99%のメタン選択率で基質が変換
最適条件下で71%のアミノアルコール収率
3: 反応機構
オキサゾリジノンがCO2と水素で還元
アミノアルコールが再生された
考察
1: MOF支持体の役割
ナノ粒子の高分散と小さなサイズ制御
反応場の化学的安定性が向上
2: Ruナノ粒子の役割
メタン生成の活性点として作用
金属性Ruが主要な活性種
3: Eu3+イオンの役割
ルイス酸性により基質活性化
発光クエンチ実験で相互作用を確認
4: 他の触媒系との比較
Ru/C、Ru/Al2O3より高活性
貴金属触媒では低活性
5: 触媒の制約
263℃以上で分解が進行
長時間運転で活性が低下
結論
アミノアルコールを介体とする間接的CO2メタン化法を開発
MOF担持Ruナノ粒子触媒が高活性・選択性を示した
MOFの構造的特性が反応に有利に働いた
将来の展望
再生可能な触媒システムとして実用的
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