論文のタイトル: Electrophotocatalytic Hydroxymethylation of Azaarenes with Methanol(メタノールを用いたアザアレーンの電気光触媒的ヒドロキシメチル化)
著者: Beatriz Quevedo-Flores, Irene Bosque, Jose C. Gonzalez-Gomez
雑誌: Organic Letters
巻: Volume26, Issue35, 7447–7451
出版年: 2024年
背景
1: ヒドロキシメチル基導入の重要性
生理活性含窒素複素環への効果
溶解度(logP)への影響
薬理活性部位との水素結合形成
pirbuterol、renierol、losartanなどの医薬品に存在
他の官能基への変換が容易
2: メタノールを用いた直接的ヒドロキシメチル化の課題
メタノールのC-H結合の選択的活性化
プロトン化アザアレーンとの電荷移動の制御
ラジカル付加の可逆性
過剰酸化による副生成物の生成
スピンセンターシフトによるメチル化
方法
1: 反応条件の最適化
アクリジン光触媒A1の使用
塩化水素酸による活性化
青色LED照射(455nm)
グラファイト陽極、ニッケル陰極
定電流2mA条件
2: 二つの反応プロトコル
プロトコルA:LiCl/HCl系
キノリン類に有効
室温で実施可能
空気存在下で実施可能
プロトコルB:Bu4NBF4系
イソキノリン類に有効
ジフェニル水素ホスフェート使用
塩化物イオン不要
結果
1: 基質適用範囲
2-アルキルキノリン類:60-89%収率
4-置換キノリン類:40-95%収率
ピリジン類:中程度〜良好な収率
医薬品類への応用可能
選択的な単一置換を達成
2: 実用性の検証
1.5V電池での反応可能
太陽光照射下での反応可能
スケールアップ実験(1.34mmol)に成功
並行反応による効率的合成
単純な後処理での単離が可能
考察
1: 反応機構の解明
ラジカル阻害剤による反応抑制
塩素ラジカルの捕捉実験
光誘起電子移動の確認
温和な酸化条件の重要性
空気の影響の検証
結論
新規電気光触媒的手法の確立
温和な条件下での選択的反応
実用的なスケールでの適用可能
将来の展望
医薬品合成への応用可能性
環境調和型の反応プロセスの開発
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