2024年11月20日水曜日

Catch Key Points of a Paper ~0192~

論文のタイトル: Dimethyl Cyclohexanone-2,6-Dicarboxylate(ジメチル シクロヘキサノン-2,6-ジカルボキシレートの合成法)

著者: S. N. Balasubrahmanyam and M. Balasubramanian

雑誌名: Organic Syntheses

巻: Volume49, 56

出版年: 1969

DOI: https://doi.org/10.15227/orgsyn.049.0056


背景

1: 研究背景

シクロヘキサノン誘導体の合成は有機合成化学において重要

既存の合成法は主に2つの方法が知られている

ジメチルアセトンジカルボキシレートのアルキル化

シクロヘキサノンのカルボキシル化

活性メチレン化合物のカルボキシル化の新しい一般的手法が必要


2: 合成法の特徴

マグネシウムエノレートを利用した合成法

キレート効果による安定化が特徴

隣接するカルボキシレートアニオンとの相互作用

高い選択性と効率性を実現


方法

1: 合成の主要工程

マグネシウムリボンとメタノールの反応

ジメチルホルムアミド中での二酸化炭素の導入

シクロヘキサノンの添加と反応

塩化水素処理による最終生成物の取得


2: 重要な実験条件

反応は窒素雰囲気下で実施

温度管理が重要(0-55℃の範囲)

溶媒の純度管理が必須

反応時間の厳密な制御が必要


結果

1: 合成の結果

白色針状結晶として単離

融点: 128-132℃

収率: 44-45%(19.3-19.7 g)

追加の粗生成物: 2.2-2.5 g(m.p. 122-128℃)


2: 生成物の特性

分子量: 214(質量分析より)

UV吸収: 255 mμ(エタノール中)

IR吸収: 1750, 1712, 1675, 1610 cm⁻¹

cis体とtrans体の混合物として得られる


考察

1: 合成法の利点

活性メチレン化合物の一般的カルボキシル化法として有用

ケトン、ニトロ基、アミド基で活性化された化合物に適用可能

反応条件が穏やか

スケールアップが可能


2: 課題と制限

シクロペンタノンでは純粋なケトジエステルが得られない

原料と試薬の比率が重要(1:8が最適)

異性体混合物として得られる


結論

新規カルボキシル化法の確立

中程度の収率で目的物を取得

様々な活性メチレン化合物に適用可能


将来の展望

工業的応用

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